走査型電子顕微鏡の主な用途や買取について
この走査電子顕微鏡、通称SEMは1935年に誕生しました。
開発の目的は従来の光学顕微鏡では観測が出来ない領域の表面構造を調べるためでした。
SEMがまだ誕生して間もないころ、現在のような大きなマーケティングに繋がるものとは考えられていませんでした。
せいぜい数えるほどの製造台数だろうと過小評価されていたのです。
というのも初期のSEMはそれまで普及している光学顕微鏡よりも性能が圧倒的に劣っていました。
また共通点の多い透過型電子顕微鏡(TEM)が既に存在していて後発のSEMは既に発展を遂げていたTEMに変わる存在とは考えられていなかったのです。
しかしそこからSEMは改良が重ねられ、ついに商用モデルも誕生し現在では数万を超える施設で運用がされています。
SEMと光学顕微鏡の違いとは?
検査を行う際に対象に光ではなく電子線を利用しているのが大きな違いです。
装置に取り付けされた電子銃からビームを発射することで像を捉えます。
また、この電子銃にも種類があり一つは熱で加熱してするものと電界を利用して捉えるものが代表となっています。
最近では大規模な設営になってしまうSEMを根本から見直した卓上タイプもメーカー各社から発売されています。
誕生間もないころのモデルは性能が劣るものが目立ちましたが、現在では飛躍的に改善されています。
代表的なメーカー
JEOL
現在の走査電子顕微鏡の中でもトップシェアを誇るJEOL製のモデル。
高い技術を持つ国内屈指のメーカーで電界タイプや次世代の小型SEMなど豊富なラインナップを揃えています。
日立ハイテク
熱電子型のSEMを得意とする印象の強い国産メーカーの最大手です。
据え置きながら取り回しのしやすいFLEXシリーズや卓上タイプのAeroSurfは中古買取でも人気の高いモデルです。
SEMの買取需要について
導入時には膨大な費用がかかる走査電子顕微鏡ですが、それを売るとなるとどれぐらいの価値があるのか気になりますよね。
あらゆる顕微鏡の中で中古需要という観点から見ると保守性や中古購入後のアフターサポートの問題から買い手が少ないのが現状です。
製造が新しいモデルであれば高額査定が期待できますが、製造から10年以上経っているものだと買取価格が付かないケースもあります。
処分の際はまずはお問い合わせをお申し込みください。